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2012 Autumn

身近な食のストーリー 日本人の主食「お米」の物語

「世界一おいしい」といわれている日本のお米。北海道から九州。沖縄まで、
各地の気候風土に合わせて、数多くの品種が栽培されていることをご存じですか。
品種改良から生まれたお米の話をはじめ、お米を楽しむちょっとしたコツをご紹介します。

  • 世界に誇れる日本の食文化の要
  • より育てやすく、おいしいお米を目指して。
  • お米マイスターの知恵
  • 玄米を手軽に炊くコツ
  • 色とりどりのお米
  • 過去のレポート

山形県山形市蔵王山田の棚田の写真山形県山形市蔵王山田の棚田/9月 撮影:青柳健二

世界に誇れる日本の食文化の要

 稲作は、今から1万年ぐらい前に、お隣の国、中国の長江の中・下流域で始まった
とされています。日本に伝わったのは縄文時代の中期だといわれています。

 日本の気候風土が米の栽培に適していたうえ、一度に多くの収穫量が得られることから、やがてお米は日本人の主食として定着し、日本の食文化を支えてきました。

 現在、私たちが毎日のように食べているうるち米だけでも、国内で栽培されている品種は260品種以上。その他、もち米や酒米を含めると、490品種に及びます。こんなに狭い国なのに、日本ほどお米の品種が多い国はないのではないでしょうか。しかも毎年のように、全国各地で新しい銘柄米が誕生しています。

 食の西洋化に伴って、年々米の消費量が減っているといわれていますが、食料自給率が低い日本において、お米が国内で100%自給可能な唯一の作物だということを忘れないでおきたいものです。

より育てやすく、よりおいしいお米を目指して。

日本人好みのお米

 数あるお米の品種の中でも「コシヒカリ」は、日本人好みのおいしいお米として圧倒的な人気を誇っています。
「コシヒカリ」といえば、新潟県南魚沼産が有名ですが、実は福井県で育成された品種です。開発されたのは昭和31年。誕生から半世紀以上たった今でも、人気は根強く、作付面積も全国一です。

 日本人はどちらかというと、軟らかくてつやがあり、粘り気のあるご飯を好んできました。「コシヒカリ」は日本人の好みに合ったお米だったのですが、茎が弱く倒れやすいことに加え、イモチ病という病気にやや弱いことが欠点でした。そこで味や品質が良く、病気にも強く、収穫量が多いうえ、栽培時の冷温や高温にも耐えられるといった条件を兼ね備えたお米を作るために、品種改良が行われてきました。

お米の花の写真福井県農業試験場にある「コシヒカリ発祥の地」の碑の写真

〈上〉お米の花
(画像提供:福井県農業試験場)

〈下〉福井県農業試験場にある
「コシヒカリ発祥の地」の碑

おいしい米を作るために

 国内で作付けされている品種のベスト10だけで、作付面積全体の7割以上を占めています。そのうち4割近くが「コシヒカリ」ですが、作付面積上位にランキングされている「ひとめぼれ」「あきたこまち」「ヒノヒカリ」は、いずれも「コシヒカリ」を親にもつ品種です。そして、「つがるロマン」は「コシヒカリ」の孫、「はえぬき」「きらら397」はひ孫です。お米屋さんやスーパーに並んでいるほとんどのお米が「コシヒカリ」の血を受け継いでいるといっても過言ではありません。「コシヒカリ」そのものも堂々たる健在ぶりですが、各地でその地域の特徴を生かしたお米の開発も盛んに行われています。

 新たな品種が誕生するまでには、目的に合った性質を持つ親同士を交配させてから10年以上の歳月を必要とします。日本人の主食だからこそ、上質でよりおいしく、より育てやすいお米を開発するために、日々研究がなされているのです。

お米のイメージ写真

平成22年産うるち米の品種別作付比率上位10品種(上位10品種の合計78.8%)

平成22年産うるち米の品種別作付比率上位10品種の表

参考資料:社団法人米穀安定供給確保支援機構 WEB SITE

お米マイスターの知恵 お気に入りの味に出会うには。

お米は食べ比べてみると、それぞれに味わいが違うことが分かります。こんなに種類が豊富なお米がある国に住んでいるのに、たった一銘柄のお米で満足してしまうなんて、もったいないと思いませんか?

 お米の専門店「スズノブ」の代表である西島豊造さんは、お米の販売だけでなく、各地の銘柄米の開発にまで携わっている5ツ星お米マイスターです。店内には産地や栽培情報などが表示された、玄米のままのお米が常時60品種以上並べられています。

それらのお米はすべて1kg単位で買うことができ、希望する人にはその場で精米をしてくれます。
「コシヒカリだけがおいしいお米ではありません。しっとりして冷めてもおいしいお米、さっぱりと淡白で味の濃いお料理に合うお米など、それぞれのお米に個性があります。たくさんのお米の中から自分の好みの味に出会ってほしいのです。専門店に足を運んだり、インターネットで地方の気になる米を取り寄せてみるのもいいでしょう。1~2kgずつ買って、その米の味やタイプを覚え、使い分ける楽しさを知ってほしいですね。4品種くらい常備しておくと料理の幅も広がります」と語る西島さん。お米マイスターのいる米穀店ではお米の選び方からおいしい炊き方、そのお米に合う料理などを丁寧に教えてもらえます。これを機に自分好みのお米を探してみてはいかがでしょう。

スズノブ店内と代表の西島豊造さんの写真
〈左〉年間100品種を取り扱うというスズノブ。店内には玄米の状態のさまざまなお米が並んでいます。
〈右〉代表の西島豊造さんは5ツ星お米マイスター第1期の認定者。

今回ご協力頂いたのは スズノブ

スズノブの写真

東京都目黒区中根2-1-15
TEL:03-3717-5059
8:30~18:30(日・祝日定休)
WEB SITE

おすすめ! 今、注目のお米

「おぼろづき」(北海道産)
「ふっくりんこ」(北海道産)
「ゆめぴりか」(北海道産)
「森のくまさん」(熊本県産)
「さがびより」(佐賀県産)
「にこまる」(長崎県産)

「お米マイスター」を知っていますか。

日本米穀小売商業組合連合会主宰の認定制度で、三ツ星認定と五ツ星認定があります。
三ツ星認定の試験は主に知識的なレベルを判断され、五ツ星認定になると、さらに高度な精米加工やブレンド、炊飯といった技術力も問われます。お米マイスターの仕事は、多種多様なお米の中から客の好みに合ったお米を探し、おいしく食べるノウハウを伝えること。お米マイスターがいる店は「お米マイスター全国ネットワーク」のデータベースから検索することができます。

お米マイスター
全国ネットワーク
WEB SITE

健康志向の女性に根強い人気の玄米を手軽に炊くコツ、教えます。

精米技術が進歩した今、精米されたお米にはほとんどヌカが付いていないので、昔のように力をこめてゴシゴシと研ぐ必要はありません。しかし、玄米を炊く場合はこの「ゴシゴシ」が重要だそうです。そうすることで玄米の表面に細かいヒビが入り、水を吸いやすくなるのです。玄米は白米と違い、すぐに吸水を始めないのでゴシゴシ、シャカシャカとしっかりと研いでください。前もって長時間、水に漬けておく必要はありません。土鍋や羽根釜、圧力鍋だけでなく、炊飯器でも玄米を充分おいしく炊くことができます。

羽根釜で炊いた「淡雪こまち」の写真

懐かしい羽根釜で炊いた「淡雪こまち」

色とりどりのお米

雑穀米

大麦、はだか麦、発芽玄米、はと麦、もちきび、たかきび、あわ、ひえ、大豆、小豆、黒ごま、白ごま、とうもろこしなど、穀物をブレンドしたもので、ブレンドした数によって三穀米、五穀米、八穀米、十穀米、十六穀米、二十一穀米などが市販されています。栄養成分のバランスがよく、それぞれの穀物のもつ異なる食感を楽しめるのも魅力。

  • 八穀米
  • 二十一穀米

古代米

原種である野生のイネの特徴を受け継いでいるお米のこと。赤米の色はタンニンの、黒米はアントシアニンの色素で、いずれも抗酸化作用のあるポリフェノールの1種です。白米に混ぜて炊くのが一般的。黒米ならお赤飯のような色鮮やかな、赤米なら薄紅色のきれいなご飯が炊けます。不足しがちな栄養素もたっぷり。

  • 黒米
  • 赤米

玄米・白米

もみ殻を取り除いた状態のままで、精白していないお米が玄米。果皮と種皮という薄い皮に覆われています。この皮にビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富に含まれることから、健康志向の方の注目を集めています。玄米を精米して果皮、種皮などのぬか層と胚を取り除いたのが白米です。炊き上がりのつやと香りが味の決め手。

  • 玄米/佐賀・夢しずく
  • 白米/新潟・コシヒカリ

ようこそ、伊勢丹新宿本店「Kitchen Stage by Kai House」へ!

さまざまなジャンルの人気料理人たちが2~3週間ごとに登場し、オリジナリティあふれるメニューを提供する「Kitchen Stage by Kai House」。ここで味わった料理をご家庭でも作れるよう、食材選びや調理器具の使い方のポイントなどをレシピでご案内しています。ぜひ、お立ち寄りください。

【9月以降のスケジュール】

9月12日~9月25日 TERAKOYA 間光男シェフ(フレンチ)
9月26日~10月9日 オステリア・トット 根本岳シェフ(イタリアン)
10月10日~10月23日 料理通信×秋田特集 松田美智子氏(和食)
10月24日~11月6日 銀座とよだ 岡本圭一料理長(和食)

アミューズからメインまでTERAKOYA特製が満喫できるコースの写真
ヴィアンド・コンディマンのデギュスタシオンなど、アミューズからメインまでTERAKOYA特製が満喫できるコース/9月12日~9月25日
TERAKOYA

場所:
東京都新宿区新宿3-14-1
伊勢丹新宿本店本館地下1F 明治通り側エレベーター前
営業時間:
10:30~20:00(L.O19:00)
お問い合わせ:
03-3357-3110

メニューについては、伊勢丹新宿本店ホームページ
※都合によりメニューの一部が変更になる場合がございます。

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