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季節の食にまつわることをお届けします 旬の食レポート

2016 Summer

身近な食のストーリー

料理も暮らしも引き立てるスパイス&ハーブ!

エキゾチックな料理の味と香りを引き立てるスパイス&ハーブ。
世界中にはおよそ数百種類もあるといわれています。
その使い方のポイントや、使い分けのコツを専門家に伺いました。

実に種類が豊富なスパイスとハーブ。その使い方は多岐にわたりますが、まずはこれらに興味を持ち、積極的に使うことが大切です。
実に種類が豊富なスパイスとハーブ。その使い方は多岐にわたりますが、まずはこれらに興味を持ち、積極的に使うことが大切です。

世界中の気候風土に合わせた
使い方が楽しめる香味。

 スパイスとは、主に料理を作る時の香りづけに使う、植物由来の調味料の総称。いわゆる香辛料のことです。古代エジプトや中国の王朝でスパイスが使われていたほど、その歴史は古く、世界中でその土地で採れる芳香性、刺激性のある植物が、食用増進、疲労回復、腐敗防止などのさまざまな目的のために使われてきました。

 同じ芳香性を持つハーブとの違いは、ハーブが植物の葉や茎、花の部分を指し、スパイスがそれを除く種子やつぼみ、果実、果皮、樹皮、地下茎などの部分を利用したものとされています。

 私たち日本人にとってスパイスとハーブとの付き合いは明治維新以後、西洋文化が取り入れられた頃からと、大変浅いものです。

 今回は、普段私たちが決して使いこなしているとはいえないスパイスとハーブについて、その使いこなしや楽しみ方に詳しい、朝岡スパイス株式会社の朝岡久美子さんに伺いました。

スパイスやハーブの効いた料理は
その国の文化を使える一番のおもてなし!
スパイス&ハーブコンサルタント
朝岡久美子さんに聞く

何度もチャレンジして
使いこなしてほしい。

幼い頃から世界中のエキゾチックな香り漂う家庭に育ったという朝岡久美子さんにとって、スパイスとハーブは実に身近なものです。「その多くが、海外の方々をお招きするホームパーティでの料理に使われました。その方のお国の料理を作ることは一番のおもてなし。料理を作ること、食べることが一番の文化交流になります」。

 今はスパイス&ハーブ料理の講演や講習会などで多忙を極める朝岡さんですが、主婦として毎日の食事作りは「朝作って、帰ったら香りづけ」が日課だそう。この「香りづけ」の作業が、普段レシピを見て一気に調理する私たちには新鮮です。「味つけと香りづけは別のものです。この味にはどんなスパイスやハーブが似合うかを考える。それも1種類ではなくさまざまな香りをブレンドするのが料理作りの楽しみになるんです」。

朝岡久美子さん画像

朝岡久美子さん

朝岡スパイス株式会社。スパイス&ハーブコンサルタント。スパイスが織り成す「香りと味覚のルネッサンス」をテーマに、食品マーケットコンサルティング、セミナー、雑誌、テレビ出演、監修など、スパイスの普及活動に情熱的に取り組んでいる。
問い合わせ先:
asaokaacademy@gmail.com

 慣れない人はつい、1つのスパイスやハーブを主張しすぎると言います。「何を入れたのかわからないようなさりげない使い方で、おいしいと思わせるのがポイント」と。けれども、初心者は失敗がとても心配。「使い過ぎたり、足りなかったり、失敗はつきもの。でも、何度も同じものに挑戦することでおいしい料理は作られていくの(笑)」。また、「日本人は薬味使いが得意でしょう。それもスパイスやハーブの1種なの」とも。

 確かに私たちは幼い頃からねぎやしょうが、大葉、ミョウガといった薬味を味わっています。「そもそも魚や野菜を多用する和食は“水の食文化"。対して肉を多用する海外の食事は“油の食文化"といえます。そのため肉を腐敗しにくくしたり、生臭みを抑えるために数多くの香辛料を使う習慣が定着したのでしょうね」。

 さらに「スパイスやハーブそのものの香りを覚えて、いろいろな香りのブレンドが楽しめるようになることが大切」とも。花瓶にハーブを数本差して、その香りを漂わせてみたり、手でつまんでそっとひねるとフレッシュな香りが立ちます。また、粒のスパイス類は刻んでみると良いでしょう。

 日頃から「スパイスとハーブは、料理の縁の下の力持ち」とおっしゃる朝岡さんの笑顔に、料理への勇気が湧いてくるようです。

スパイス&ハーブをもっと身近に使う、暮らしのアイデア。

スパイスとハーブも継ぎ足しの秘伝ウスターソース

トマトと玉ねぎ、りんごなどたっぷりの野菜・果実を煮込んで作るウスターソースにも、ローリエ、ナツメグ、シナモン、クローブ、タイム、ディルなど、さまざまなスパイスとハーブを入れるのですが、これも朝岡家に伝わる秘伝のレシピ。継ぎ足しを繰り返して、誰にもまねのできない、絶品に仕上がるのです。

花器に生けたフルーツピクルスでおもてなし

来客のある日は、フルーツピクルスを作ります。フルーツビネガーと砂糖を合わせたピクルス液に、パイナップルやオレンジ、レモン、フルーツトマトなど季節の果物と一緒にたっぷりのローリエ、クローブ、カルダモン、シナモンスティックを。数時間前から作っておくと、見た目も華やか、香り豊かなフルーツサラダ風オードブルに。

朝岡さんおすすめ

この夏使ってみたいスパイス

およそ20種類ぐらいのスパイスを使うと、
世界各国のさまざまな料理が作れると言う朝岡さん。まずはこの夏、こんなスパイス&ハーブから
始めてみませんか?

フェネグリーク

スパイシーなカレー料理の
土台をつくる味に

フェネグリーク

カラメルのような甘い香りと、メープルのようなほのかな苦みの香りを持つ植物の種子で、主にカレー粉のブレンドの土台となるスパイスです。葉は「メティ」という呼び名で、牧草として利用されたり、葉はお浸しにすることも。

セージ

イタリアンパセリと合わせて
スペイン風サルサベルデソースに

セージ

ヨモギによく似た爽やかな芳香をもつハーブで、肉や魚などの脂っこい料理をスッキリ仕上げるのに便利。豚肉のソテーなどに合う、サルサベルデソースにほんの少し加えるのがおすすめです。

カルダモン

エキゾチックな香りを
ドレッシングやピクルス液に

カルダモン

清涼感のある強い香りのスパイスは、この夏、デザートやドリンク作りに加えてみて。「スパイスの女王」と呼ばれる高級種で、カレー用のスパイスにもブレンドします。

シナモン

甘いものと相性の良い香りは
お菓子やお茶と合わせて

シナモン

肉桂、桂皮、ニッキとも呼ばれるスパイスで、甘くスパイシーな香りが特徴。形状は樹皮様から粉末までさまざま。消化促進、抗菌、発汗などの作用があるため、生薬や漢方薬に利用されることも。

甘草

独特な甘みを活かして
甘味漬けなどにも

甘草

別名「リコリス」。抗酸化作用の高い植物で、古くは漢方薬として重宝されていましたが、スパイスとしてはその独特の甘い香りから甘味料として利用。西洋ではキャンディや飲料に、日本では漬物や佃煮、塩辛などの甘味漬けに。

コリアンダー

カレーや
ドレッシング作りに

コリアンダー

ほのかに柑橘系の甘い香りがし、カレー粉の他、ソースやドレッシングに欠かせないスパイスです。一方、この植物の葉は「パクチー、シャンチャイ」と呼ばれるハーブで、独特の香りが主にエスニック料理で人気。種子と葉でまったく香りが異なります。

上手にブレンドしたい
その他のスパイス&ハーブ

ブレンドには「こうでなくてはならない」といった決まりはありません。さまざまなスパイス&ハーブの特徴を知り、
体調や気分によって使い分けましょう。

[辛みのスパイス]
レッドペッパー、ジンジャー、ブラックペッパー
[着色のスパイス]
ターメリック
[芳香のスパイス]
フェンネル、カルダモン、クミン、スターアニス、ディル、ナツメグ、オールスパイス、クローブ、陳皮
[香草類]
サボリ、ローレル

ようこそ、伊勢丹新宿本店「Kitchen stage by KaiHouse」へ!

『Kitchen Stage by Kai House 』は、伊勢丹新宿本店の地下1階に設けたイートイン・スペース。2~3週間ごとにさまざまなジャンルの人気料理人や料理研究家たちが考案したメニューを提供しています。カウンター席前のオープンキッチンでは、プロならではの道具使いや盛りつけが繰り広げられ、料理を学んでいる方にとってもプロの業を間近で見られる絶好の場として好評です。

また、「『Kitchen Stage 』で食べたあの味を家庭でも作りたい」、お客さまにそう思っていただけるよう、調理の詳しいポイントに加え、どんな食材や道具を使用しているのかも、配付しているレシピなどでわかりやすくご案内しています。食材や季節感にもこだわった、プロが作る“本物の味”を用意してお待ちしておりますので、ぜひ一度お越しください。

『Kitchen Stage by Kai House』は、スタイリッシュなオープンキッチンを完備。セミナー時には、人気料理人や料理研究家の調理技術を目の前で見ながらお食事ができます。

<3月~5月に提供した料理>

3/30(水)~4/12(火)

伝統あるグランメゾン『銀座レカン』高良シェフの料理を提供。2017年春までの改装工事による一時休店中の間、数多くの産地を巡っている高良シェフ。愛媛県・香川県に注目し、香川県が誇る「オリーブ牛」を使ったメインディッシュなど、瀬戸内の恵みを春らしいコースに仕上げていただきました。

4/13(水)~5/3(火)

毎年おなじみの『賛否両論』笠原料理長が登場。スペイン名門ワイナリーの「クネ」とともに、「日本料理に合うワイン」をコンセプトに誕生した「賛否両論セレクションワイン」を提供しました。9種の前菜とスペインワインとのマリアージュをお楽しみいただけるコースとなりました。

<6月~ 8月に登場予定のレストラン・シェフ>

  • 6/15(水)~6/28(火)

    洋食・フレンチ

    榊原大輔シェフ

    京橋
    <レストラン サカキ>
    榊原大輔シェフ

    フレンチの前菜と老舗洋食屋のメインディッシュをコースにした、オリジナル料理を堪能していただけます。

  • 6/29(水)~7/12(火)

    イタリアン

    筒井力丸シェフ

    神楽坂〈神楽坂 ヴェーリ〉
    <レストラン サカキ>
    筒井力丸シェフ

    “宴”をテーマにした、前菜の盛り合わせとパスタの華やかなコースをお楽しみください。

  • 7/13(水)~7/26(火)

    フレンチ

    谷昇シェフ

    牛込神楽坂
    <ル・マンジュ・トゥー>
    谷昇シェフ

    伝統的なフランス料理を軸に、ご家庭でも再現できる『Kitchen Stage』オリジナルの夏メニューをどうぞ。

  • 7/27(水)~8/16(火)

    フレンチ

    島田哲也シェフ

    人形町
    <イレール 人形町>
    島田哲也シェフ

    素材の味を活かした料理を提供する島田シェフ。今回は北海道・十勝の食材を使って夏らしいコースに仕上げます。

場所:東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿本店 本館B1 明治通り側エレベーター前
10:30~20:00(L.O.19:00)
☎03-3352-1111(伊勢丹新宿本店 大代表)
メニューについては、『Kitchen Stage by Kai House』公式ホームページ内
URL http://www.kai-group.com/fun/kitchen_stage/
※都合によりスケジュール・メニューの一部が変更になる場合がございます。

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